張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

今や当たり前の風景となってしまいました。

平成12年、大規模小売店舗立地法が施行されて以来、量販店が増加したことはご存知の通りです。中でも家電量販店やカメラ量販店が進出した結果、零細な電器店カメラ店が消滅してしまい、今や違和感なく当たり前の風景となっています。

低価格で豊富な品揃え、ワンストップショッピングが消費者の心理を掴み成長してきたことは事実で、ほぼ常識として定着しています。ところが、この常識に挑戦し、自分の仮説を立てて成功した事例がありますのでご紹介します。

その仮説とは、量販店のサービスを期待して購入する人の割合は30%、本当のサービスを求める対面販売の割合が40%もあるという仮説です。この仮説を実現するために樹立したのが「理念型経営」なのです。その理念とは「思い出をキレイに一生残す」。ご存知、栃木県宇都宮市にあるサトーカメラが実践している理念です。量販店がいくら攻勢を掛けてもビクともしない経営基盤を作り上げ、増収・増益を続けているのです。

量販店のサービスを求める30%のお客様は無視し、対面販売を希望する40%のお客様に集中することで抜群の業績を上げているのです。その為には、店舗の販売効率を捨て、超非効率な長時間接客を続けることで、お客様の要求に応えているのです。

今や、あらゆるメーカーから毎年新機能のカメラが発売されているため、お客様自身がカメラを選ぶことは困難となり、使い方を知らない素人が8割も9割もいるようになったしまったのです。だから、長時間接客によって、納得して買ってもらいキチンと使いこなして満足してもらわないと困るという方針です。カメラ愛好家は「思い出をキレイに一生残す」を期待して購入しているのです。その為に、美しく撮る方法を徹底して指導してくれる姿勢にお客様は共感しているのです。中には量販店で購入しても返品してまで来店するお客様も多くいるようです。

中小・零細企業が実践出来るサービスとは、量販店のサービスではないはずです。40%のお客様にどう対応するかが勝負ではないでしょうか。
我が社は、お客様のために何が出来るのか。明確な解答が見つかったとき、飛躍のチャンスが訪れるのです。
量販店のサービスだけをお客様は求めていないのです。量販店が来たから仕方がないと言う短絡的な反応には解決の糸口は見えてきません。
我が社はお客様のために何が出来るのか。その命題を考えることがトップの業務なのです。