張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

経営者のための知って得する豆知識

我が社の強みは何ですか

既にご案内のとおり 経営者保証改革プログラムが2023年4月1日からスタートしております。経営者保証を取る場合には、保証人に対して個別具体的に以下の説明を金融機関に求めています。

  • どの部分が十分でないために保証契約が必要となるのか
  • どのような改善を図れば保証契約の変更・解除の可能性が高まるか

保証解除の場合は、以下の要件を将来にわたって充足できる場合は経営者保証を求めない事になっています。

  • 社長個人の公私混同をしない。安易な社長への貸付金
  • 財務基盤の強化として、社長借入金への過度な依存
  • 財務状況の適時適切な情報開示

これにより金融機関は従来の決算書・担保主義から、事業性評価融資拡大に舵を切ることになりました。事業性評価の参考ツールとして経済産業省が主導しているローカルベンチマークの活用が期待されています。我が社の実体を把握するツールとして、ご存知「SWOT」①我が社の内部要因である「強み」(STRENGTH)=S ②自社の内部要因である「弱み」(Weakness)=W ③外部環境である今後の可能性やチャンスを示す「機会」(Opportunities’)=O ④外部環境で今後のリスクや厳しい状況を示す「脅威」(Threat)=T

  • 内部要因の分析

S=自分たちが日頃思っている他社と比較しての「強み」の部分、今後の可能性に生かせそうな「強み」の整理

W=自分たちが日頃思っている他社と比較しての「弱み」、成長のネックになっている「弱み」の整理

  • 外部環境による要因分析

O=自分たちが感じる今後の「機会」「ビジネンチャンス」可能性の整理

T=自分たちが感じる今後の「脅威」「リスク」「危険な状況」の整理

これにより我が社の実体が分かってきます。

ところで、中小企業の経営者に貴社の「強み」はなんですかの問に対し、殆どの経営者が、我が社は中小・零細企業だから「強み」なんかないと謙遜しています。本当でしょうか?

今を時めく大企業でも創業時は中小・零細企業でした。「経営理念」を設定し、愚直なまでに理念を追求した結果、これが強みになって今日を築いたものではないでしょうか。

 経営理念なんて絵に描いた餅だと言う人もいます。この餅は何の役にも立ちません。具体化する原点として「SWOT」を活用し、現実を直視した中から従来の経営理念を見直すか、新たに作成する事をお薦めする次第です。経営理念実現のため一歩ずつ前進することによって我が社の強みが生まれるのです。

 中津川市に林工業所という町工場があります。社員数22名の企業ですがモーター技術が世界最高、世界中の技術者が訪れる小さな巨人となっています。ホームページもなく一時はキムチを製造販売しして凌いでいたようです。愚直なまでの技術開発が今世界をリードしているのです。

 ここで経営理念の再確認をしましょう。経営理念には三つの役割があります。一つは企業の方向性を示す役割、二つは社員のモチベーションを高める役割、三つ目が企業の評価を高める役割です。

企業理念作成のコツは簡潔にすることです。長々とした経営理念では社員の記憶に残りづらく、浸透しにくくなるからです。

 再挑戦しましょう!