張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

好機を生かす

資金繰りに苦しむ中小・零細企業の借金返済を猶予する中小企業金融円滑化法が3月末で終了したことはご存知の通りです。これにより倒産急増が懸念され、一説では40万社に達するのではないかと言われています。

これを危惧した政府は、積極的な支援策を具体化し、新聞紙上で盛んにPRしています。この支援策を好機と捉え、我が社の事業再生に向かって行動を起こす時と考えるべきでしょう。

政府の基本的な考え方も、単なる延命策ではなく、経営者が真剣に我が社の事業再生に向かって、強い意志を持った場合のみ、手厚い支援を行う取り組みになっています。具体的には実現可能性が高い「経営再建計画」を作成することが前提となります。

主な支援策は3つあります。
支援策その一
従来の借入金を資本性劣後ローンに組み替える方法です。これを行うことで金融機関の行っている債務者区分のランクがアップすることが金融庁より発表されています。また、企業にとっては元本返済が猶予され、金利は0.4%と低利で、しかも返済期間が10年以上、正に願ったり叶ったりの制度です。

支援策その二
経営支援と合わせたセーフティネット融資で、従来の売上高5%減少ルールに則り、一般保証とは別枠で無担保無保証8千万円、最大で2億8千万円まで利用枠が拡大されています。

支援策その三
借換保証制度を活用した返済負担軽減制度です。これは保証協会の保障を利用して複数の借入金を一本化すると共に月々の返済額を減少させる方法です。但し、金融機関からのプロパー融資は対象外です。
これを利用すれば月々の返済額が減少し、資金繰りが改善されます。当然返済期間は延びますが、この間を利用して体質強化を図ることが可能となります。
資金繰りに苦しむ経営者にとって、正に好機到来と言えましょう。チャンスは自ら生かすものです。