張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

場違いなメーセージ

 去る6月2日、広島市原爆ドーム広島平和記念資料館を訪れた。
 広島市が世界最初の原子爆弾の惨禍を経験し、二度と核兵器の使用を禁じ、永遠の平和を世界の人々に伝えるべく平和宣言を行うと共に広島平和記念資料館を建設した。
 館内には原爆の被害により、当時の地獄絵が描かれており、改めて原爆の恐ろしさを認識すると共に、非戦闘員を無差別に殺戮した国に怒りを覚えた。

 館内を見学していたところ、異様なメッセージに出くわした。「南京陥落のちょうちん行列」のコメントである。
 曰く、南京陥落には、国民はこれを歓呼でこたえ、広島市民もちょうちん行列を繰り出して祝賀した。しかし、その南京では、当時、日本軍により多くの中国の人々が虐殺されていました。「犠牲者数については、地域。期間によって数万、十数万などいくつかの説があります。中国側は犠牲者数を30万人と言っています」

 このメッセージを初めて読んだ子供たちは、日本人は悪逆非道な人種であると思いこむ。また中国側からも同じような非難が常に起きている現状では、事実として信じ込んでしまう危険性がある。

 そもそも、「南京虐殺30万人説」は、その後の研究によって、悉くでっち上げであることが判明している今日、あえて平和記念館内にメッセージとして残しておく必要があるのだろうか。誤った情報を発信することによって、真実を知らない人々をミスリードする危険を考えるべきではないのか。
 そもそも、あのメッセージは日本の立場から考えたものではなく、中国の立場からの意味合いが極めて濃厚である。

 今後の教育問題を含めて、あのメッセージについて再考を求めたい。