張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

真のサービスと事業の経営について

経営の神様と言われた松下幸之助氏は真のサービスについて次のように述べています。
曰く「商売にはサービスがつきものである。サービスを伴わぬ商売は、もはや商売ではない。この意味においては、サービスは商売人にとっての一つの義務とも言える。サービスは相手を喜ばせるものであり、そしてまたこちらにも喜びが生まれて来なければならないものである。喜び喜ばれる姿の中にこそ真のサービスがあると言えよう。」

今日、東京電力の電気料金値上げ対応に轟々たる非難が集中しているのはご存じのとおりです。上記のサービス精神のかけらもなく、長い間の独占企業体質の毒が全身に回って末期症状を起こしています。
そもそも今回の原発事故を自然災害であると認識し、反省の誠意が微塵も感じられないところに問題が潜んでいるのです。あの程度の地震津波で、あってはならない原発事故が起きるのは平素の危機管理に対する認識が甘く、例え認識があったとしてもコストアップを理由に改善策を打ち立てなかった経営陣に問題があると考えます。

ところが、東電の社長は「電気料金の値上げは事業者の権利」と発言したり、4月から行う企業向けの料金値上げについて「新しい料金に賛同頂けないならば契約が成立せず、電気をお届けすることが難しい」とか「契約切れから50日経つと電気を止める」。まるでサービス精神のかけらもなく極悪非道の悪代官の如く振る舞っています。いくら独占企業とはいえ、お客様あっての事業です。こんなことなら日本航空の例にならって一度ご破算願って、真にサービスが出来る経営陣で再出発を図ることが国民の利益になると思いますがいかがでしようか。

身近な例を一つ。いよいよ春本番。ゴルフシーズン到来。それに備えて練習場に行ったら、強風のためネット故障で暫く休業の張り紙があった。その後何回も電話で問い合わせすると答えは「只今ネット故障で休業しています」の音声だけ。この会社は本当のサービスを知らない会社だと思いました。お客が知りたいのは事故の内容ではなく、いつから再開するかの情報です。全く社員教育がなっていません。シーズンが始まってからの休業は切ないでしょうが、オフシーズンにきちっと点検整備をしていればお客に不便をかけることはなかったでしょうに。業績不振だからサービスは関係ないとはこれ如何に。
真のサービス精神は我が社でも直ぐ応用出来ますから実行して、上記のような事例にならないように取り組みましょう。