張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

製造業がサービス業に変化する日

 あらゆるモノがネットに繋がるIoTの著しい進化で、製造業は単にモノを作って売る時代から、サービスを売る企業に大きく変わろうとしています。製造業のサービス化(サービタイゼーション)と呼ばれ、ドイツの「インダストリー4.0」など、第4次産業革命が大きなうねりとなって現実化しつつあります。この大波を我が社の将来の為に如何に乗り切っていくか、経営者に課せられた最重要課題として認識する必要があります。

 既に、産業界ではIoT時代の到来に向けて、生産性の向上や経営力アップに繋げたいとの期待が高まっています。快適なIoT環境を整えるために、センサーを実装しネット接続を集約できるアナログ半導体は不可欠の存在となっており、半導体・電子部品企業は社運をかけて開発に取り組んでいる状況です。

 IoTの普及は、あらゆる分野にわたって恩恵を受けることが可能となります。家電製品やスマートホン、ウエアラブル機器だけでなく、工場の製造設備や道路などの社会インフラ、日用品まで幅広いモノから膨大な情報を集めて活用する。日々の暮らしがより便利で快適にーーー

 今やIoTを語らずに産業を語るなかれ。と言われる時代に突入したと言えるでしょう。
自動車分野では、自動運転がまもなく完成し、高齢者による事故防止に貢献できるようになります。
産業機械では、テレビのコマーシャルで、コマツの大型建機が活躍している映像をご覧になった方もいるでしょう。IoT付きのフォークリフトでは、衝突事故防止や工場内の移動の効率化で大幅なコストダウンが実現しています。
電気業界では殆どの家電製品にセンサーが取り付けられ、より便利で快適な生活が可能となります。
健康分野では、身体の動きや姿勢、体温などの健康に関係ある各種の情報をウエアラブル機器などのスマート衣料を通して健康管理と病気の早期発見に貢献し、メーカー各社の開発競争が激化しています。

 これからは産業の垣根はなくなって、全ての「個」客にどれだけ役立つ情報を提供できるかで勝負は決まります。そこには企業規模の大小は関係なく、開発力やアイディア力で決着がつく時代です。
新たな戦国時代の到来です。下克上の時代は中小・零細企業の時代なのです。
この項の一部は日経産業新聞から抜粋です。