張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

サービスのはき違え

先ずサービスの定義から。サービスとは、人間や組織のシステムとして、ユーザーの事前期待に適合するもの。または、無形のもので消費者に対して利便性や心理的な満足を与えるもの。と言われています。

始めに悪い事例を紹介しますので、反面教師として理解して下さい。
商都松本には大型シヨッピングセンターが沢山ありますが、その中での悪い事例です。
この大型シヨッピングセンターは市の中心部にあり、近くの公共施設が近いため、そこでのイベントがある毎に、大型シヨッピングセンターの駐車場に無断で駐車するケースが多く、買い物客から混雑する駐車場に対して苦情が多くなってきたのです。そこで、サービス向上対策として三つの出入り口にゲートを設置し、無断駐車の管理を徹底しました。

その結果はどうなったのでしょうか。確かに屋上の駐車場は土曜日の午後にも拘わらずガラガラ。孫のプレゼントを買うために2時間近く掛かってしまい、一万円以上の買い物をしました。午後3時頃帰宅しようとしたらゲートが三箇所とも十数台の列。最初は何が起きているか理解出来ませんでした。
これは私だけではなく長い待ち時間に、車から降りて出入り口を確認する買い物客が沢山いました。

原因はまもなく分かりました。出口で自動改作口にチケットを入れてて確認し、一時間超過していると買い物金額に関係なく100円以上の超過料金を支払うシステムとなっていました。これでは混雑するのは当たり前。イライラと不愉快が増幅して、二度と行きたくない大型ショッピングセンターとなってしまいました。

近くの公共施設でのイベントでやむなく駐車した人は、済まないという思う気持ちから帰りに買い物する場合が多々あります。これが顧客に繋がるという性善説が必要なのです。ところがこれをシヤットアウトすると、その時点で将来の有望顧客を失ってしまうことになります。そればかりではありません。従来の顧客に敵意を持たれ、完全に顧客関係を解消されてしまうのです。

これは真っ向から真のサービス精神を拒否したことになります。サービスの精神が失われればやがては業績悪化という結果を招くと心配しております。
創業以来続けてきた駐車場の無料サービスを是非復活してもらいたいものです。そしてサービスの本質を学んで実践して欲しいと願っております。

新年はサービスの本質を理解して業績を上げている事例を紹介します。