張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

健康管理と身土不二(しんどふじ)

 健康管理の基本に「身土不二」という考え方があります。
本来は仏教から来ている言葉のようですが、現在では健康増進のための食事運動のスローガンとして知られています。
 その意味は「身体と大地は一元一体である。人間も環境の産物であり、暑い地域や季節には陰性の作物が採れ、逆に寒い地域や季節には陽性の作物が採れる。暮らす土地において季節のものを常食することで身体は環境に調和して健康を維持することが出来る」と言う考え方です。
 かつて、信濃毎日新聞アメリカに留学した子女が体調不良を起こしているという特集が組まれたことがあります。これは環境が激変したことも一因でしょうが、根本は「身土不二」の原則を守れなかったことが原因と考えられます。
 最近、地域活性化のため「地産地消」が脚光を浴びるようになりました。これは健康増進のための「身土不二」を実現するため好ましい傾向です。「地産地消」が益々普及され「身土不二」が実現すれば、疲弊している農業の活性化が図られます。

 冬は長芋のシーズンです。長芋の名産地は長野県山形のブランドが有名です、山形農協の売店で美味しい長芋が欲しいと尋ねたら、売店のおばさんが、丁度知り合いが今長芋を掘っているので案内すると言って現場に行きました。木訥そうなおじさんに良いものを5本選んでくれるように依頼しました。5本で1,500円、ちょっと高いけどと言って済まなそうに渡してくれました。1本300円です。二日後、スーパーで買い物したとき何気なく箱に入っている長芋の値段を見てビックリ。3本入って3,900円です。1本1,300円。農家で買えば1本当たり300円、スーパーで買えば1本当たり1,300円。流通経路が複雑で値段が上がるのは理解できますが、これでは農家は経営を維持できないでしょう。一説では農協というシステムに問題があると言われていますが、販路を独自で開拓出来ない経営の悲惨さを見てしまいました。

 健康管理には「身土不二」の思想を取り入れ、その為には「地産地消」の実践をしましょう。
 健康増進には元気な農家が不可欠です。元気な農家は自助努力によって、インターネット等を利用して直販体制の整えています。しかし、多数の農家は依然として農協頼りで元気がありません。
 1人1人が「地産地消」の実践をして健康増進と共存共栄を図りましよう。