張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

新しく生まれ変わった事業性評価融資の概要についてパート3

奇跡のリンゴの教訓
 ご存知、木村秋則氏の死闘のりんご園経営体験が本になり映画となり、自然農法の先駆者として有名になりました。
 本来、病気に弱いリンゴ栽培は農薬と化学肥料がないと不可能であると言う常識をひっくり返したのです。直接の原因は、妻の体質が農薬と化学肥料に会わないので、どうしたら無農薬農法が可能なのかがスタートとなり、苦節7年「根」を強くすれば立派な果実が出来ることを発見。「根」を強くするためには微生物を活用することによって腐葉土を再発酵させすき込みを行えば「根」は通常の4倍の根を張り、雑草や害虫に負けない強い幹が出来、結果として良質な収穫が可能となり、腐らないリンゴとして日の目を見たのです。

 一般のリンゴの木の根は7メートル程度に対し、木村さんのリンゴの根は20メートルに達し、自分で栄養が摂れるように変化していったのです。農薬や化学肥料を多用すると土の表面が固くなってしまい、微生物は死滅してしまいますが、木村さんの農園の土は軟らかく年中一定の温度を保っているようです。
「根」の強化が如何に大切であるか、木村さんはリンゴ栽培をとおして訴えているのです。

蛇足
 今日、松食い虫が全国的に蔓延し、至る所で松枯れ現象が起きています。原因は農薬散布によって松の生命力が弱まったため、松ヤニの生産力が減少したためと言われています。松ヤニが豊富に出ると松食い虫は死滅するようです。
 今日、地上散布と樹幹注入で被害の拡大を防いでいますが、これは対症療法であって、根本的な解決にはなりません。しかも樹幹注入の効果は7年程度と言われています。
 根本的な解決策は松の根を強くすることではないでしょうか。強くするためには微生物の活用が費用対効果から見て最適と考えます。そろそろ対症療法から卒業しましょう。