張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

我が国の憲法学者に伺いたいことがあります。パート1

先ず補助線から。
 昭和20年8月14日ポツダム宣言を受諾、日本国軍隊の無条件降伏が確定し、8月15日を以て日本の主権はGHQ(連合国司令部)に完全移管。昭和22年5月3日今日の日本国憲法施行。昭和27年4月28日サンフランシスコ講和条約発効と同時にようやく主権を回復。補助線終わり。

 昭和20年8月の無条件降伏から昭和27年4月サンフランシスコ講和条約によって主権が回復するまでの約7年間、GHQが主権を握っていた事実を先ず認識して下さい。現在の憲法は昭和22年5月に施行されているのです。主権が完全にGHQの管理下に置かれていた状況の中で,本当に我が国のための憲法が国民の意思で出来上がったと思っているのでしょうか。その出生の秘密を解き明かすところから出発するのが良心を持った憲法学者と言えないでしょうか。

 主権を喪失した環境下で作成された我が国憲法を,文理解釈だけで護憲だ違憲だと言い張って何の意味があるのでしょうか。そこには不毛の議論しか残らないという現実に気付いてもらいたいものです。
 我が国憲法誕生の経緯から、本当に国民の為の憲法であるか否かについて議論を戦わせることが憲法学者の矜持ではないでしょうか。

今の憲法に対して、文理解釈で護憲だ違憲だと言う前に、占領下に施行された憲法に正当性をもっているかどうかと言う根源からの議論をすべきでは無いでしょうか。護憲だ改憲だという議論に固執していれば,やがて良心を持てない憲法学者曲学阿世の徒と言われ,国民の信頼を失ってしまうでしょう。

 ちなみに曲学阿世とは,学問の真理に背いて時代の好みに阿り,世間に気に入られるような説を唱えること。真理を曲げて,世間や時勢に迎合する言動をすること。出典「史記」より。

パート2ではGHQがどのようにして憲法案を作ったか,その秘密を書きます。