張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

政局を戦術論で争う愚パート1

 集団的自衛権を巡って、国会では論戦が行われている。しかし、この問題は戦術論で解決する問題ではなく、このままでは不毛の論戦と時間のロスが大きくなるだけで何のメリットも生まれてこない。この現実に気付いている国会議員やこれを報道するマスコミ関係者が皆無に近い現実に虚しさを感じる今日この頃である。

 要するに「戦略」と「戦術」の区別さえつかない人間が、持論を強調するあまり「戦術」論に陥って、相手を罵っているだけである。端から見ていると見事な論戦に見えるけれども、これでは議論がかみ合わず、時間の無駄を招いている結果となってしまう。

 そもそも、論戦はいわゆる「戦略」で争うのが筋である。このことを理解出来ない人が少ないのには驚かされる。
 国家を「戦略」で論じるならば「国家」の役割から入るのが正論である。それでは、国家の役割とは何か。国家の役割三原則が大本となります。
一つは領土を守ること
二つは国民の生命を守ること
三つは国民の財産を守ること。です。この三つが「戦略」の基本であることを認識して下さい。

 次にこの「戦略」を実現するために「戦術」が不可欠となります。このように明確なシステムが理解出来るようになれば、「戦略」達成のための具体的な「戦術」が無限に考えられるようになります。「戦術」をもじって「千術」と言われる所以です。

 ところで「脳」の働きをご存知でしようか。「脳」は明確な目標が設定されると24時間フルタイムで「戦略」達成のための「戦術」を自動的に考える機能を備えているのです。この機能を有効活用するのが今を生きている我々なのです。

 今日、集団的自衛権を巡って三人の憲法学者参考人として意見を述べさせたところ、三人とも違憲であると言われ、大騒ぎになっています。
 しかし、冷静に考えて欲しい。憲法学者集団的自衛権問題を、現在の憲法に照らして問われれば大多数の憲法学者違憲と答えるに決まっているのである。もし、合憲と答えればその学者は憲法学者としての生命を失ってしまう。だからこれは「戦術」的に大失敗であった。
続きは次回にご期待下さい。