張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

生命の誕生は原始の海から②

戦略的財政改革の仮設
塩悪玉論のルーツ
塩分は生命体にとって不可欠であることは前回に紹介しましたが、今日、国内では減塩運動が盛んに行われています。塩分の摂取は健康に悪い、と言うものです。

そもそも塩悪玉論にはルーツがあります。その一つは、戦後、アメリカのダール博士が日本の都道府県別食塩摂取量と高血圧の発生量を調べた結果「高血圧は塩分のとりすぎが原因」と発表しました。ところが、その後詳しく調べた結果、摂取量が多くても高血圧にならない所や、摂取量が少なくても高血圧になっているところが判明し、関連性がないことが判明しました。

もう一つは、1953年アメリカのメーネリー博士の行った実験です。実験用ネズミ10匹に通常の20倍の食塩を加えた食品を食べさせ、喉が渇いて飲む水は1%の食塩を加えたものを与え続けました。6ヶ月後に10匹の内4匹が高血圧になっていました。この実験が大きな波紋を呼び、塩が高血圧の原因として敬遠されるようになったのです。

この実験結果には不思議なことがあります。残っていた6匹はどうなったのでしょうか。高血圧になっていなかった証拠ではないでしょうか。今日、成人の一日の塩分摂取量は10g程度です。20倍と言うことは200gです。人間でも摂取不可能な大量の塩分を小さなネズミに与え続けても6匹は高血圧になっていなかったのです。

高度化した今日の医学界でも高血圧の原因はハッキリ分かっていません。原因が塩分なのか、アルコール依存なのか、肥満なのか、ストレスなのか。特定できない高血圧は「本態性高血圧」と言ってこの患者数はなんと95%にもなるのです。なのに塩分の摂り過ぎだけが問題視されるのは不思議です。(塩をしっかり摂れば病気は治る・・・石原結實より抜粋)

国を挙げての塩分敬遠運動は、やがて塩に含まれているミネラル不足となって健康を害し、国民医療費の増大に繋がっていくのです。
キーワードである生命の誕生は原始の海からを再認識すべきではないでしょうか。
次回は減塩運動と高血圧は関係ないことをデーターで説明します。「塩ソムリエより」