張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

トヨタ、稼ぐ力急回復

11月7日の日経トップでトヨタの業績が、過去最高益に迫るとして報道されたことはご存知のとおりです。この記事に違和感を覚えたので、その理由を報告します。

2014年3月期の税引前利益は2兆2900億円と予想され、企業努力の成果であるような内容でした。確かにリーマンショックで受けた傷や違法なバッシングによる風評被害に立ち向かうため必死の努力をした事は誰でも認めるところです。
しかし、この中に為替レートが円安になったため約7000億円の為替差益が含まれていることはあまり報道されていません。トヨタの場合、為替レートが一円動くと営業利益が350億円動くと言われています。想定為替レート80円に対して円安誘導で現在では100円近辺で推移していますから為替差益は20円×350億円=7000億円となります。これは税引前利益の3割に相当するのです。この3割相当を今後どのように活用するかによってトヨタ企業価値は決まってくると思われます。

無資源国日本は、輸入額が輸出額を上回る状態が続き、特に東日本大震災以降はエネルギー確保のため原油LNGの輸入が急増、そのほかの輸入品が円安のため国内価格が高騰し、中小・零細企業や消費者が直撃を受けていることはご存知のとおりです。
超一流企業と言われる所以は、為替の変動に左右されない高品質な製品を作ることではないでしょうか。そうすることによって為替差益を還元する余裕が生まれ、企業価値は更に高まると思います。

最近、車の自動運転技術に関心が高まり、既に実用段階に入っています。この技術に後れを取ったのがトヨタです。この結果、何を強行したがご存知でしょうか。高速道路を含む公道では、無人車の運転は法律で禁止されているにも拘わらずトヨタは強行してしまったのです。いろいろな憶測が流れていますが、一流企業のやることではないと思います。

ところで、そろそろ車の交換時期に来たので人気のレクサスを検討してみました。ところがフロントがどうしても感性に合わないのです。遠くから目立ちますが、グロテスクで品格がないよう見えてしまい諦めました。まるでスターウォーズの悪役ダークスペイダーの仮面のように見えてしまいのです。
超一流企業と言われ続けるためには「品格」についても細心の注意が欲しいものです。