張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

もしも「孫子」が現在に甦ったら?

 もしも「孫子」が現在に甦ったならば、どのような経営指南をするでしょうか。
孫子の兵法」は今から2,500年前の中国春秋時代の作とされ、古今東西兵法書の内最も有名なものです。

中でも、人口に膾炙された言葉として「謀攻編」の中に「孫子曰く、彼を知り己を知れば、百戦して危うからず、彼を知らずして己を知れば一度は勝ち、一度は負ける。彼を知らず己を知らざれば戦う毎に必ず負ける」が特に有名です。
知識としては全員が知っています。しかし、実践となると具体的にどう対応したら良いのか解らないと言う人が殆どです。これは、いわば当然のことなのです。「孫子の兵法」は原理原則を説いたもので、具体的な応用は、当事者が自ら考えなければならないからです。原理原則を説いたからこそ2,500年以上も古典として支持されてきたものです。

それでは、甦った「孫子」に、事業経営の根本を聞いてみました。事業を経営するに当たり最も重要なことななんでしょうか?孫子曰く、どのような分野で、どのような戦い方をして勝つかです。これを我が社の事業領域の明確化と言います。事業領域を決めたら、次は事業を行うために必要な情報の収集を行います。
そのポイントは①我が社の行う事業の外部環境はどうなっているのか②競合他社はどのような会社があるのか③我が社の内部環境はどうなっているのか。について情報を整理します。これが出来たらいわゆるSWOT分析を行って現状分析を行って下さい。

Sは我が社が他社より優れたものは何か、勝てるものは何か、得意分野は何か等を考えます。
Wは我が社の弱味について、他社より劣っているもの、負けているもの、苦手なもの等について考えます。
Oは我が社を取り巻く外部環境について、有利なもの、安全なもの、役立つもの等を検討します。
Tは我が社を取り巻く外部環境について、不利なもの、危険なもの、負担増等について検討します。

孫子」は以上のように教えてくれました。経営者は日夜、上記の設問に対して自問自答する習慣を身につけましょう。そうすれば道は自ずから見えてきます。早速、我が社の事業経営に応用してみては如何でしょうか。