張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

成功体験の記憶

1924年、米国議会で排日移民法が成立し、大きな移民先を失うと共に両国関係が極度に悪化したことは歴史の事実です。
1928年、中国の辛亥革命により清朝が崩壊し、ラストエンペラー溥儀は、再興を願い故国満州にて建国を決めました。この建国について日本に協力を求めてきたことも歴史的事実です。ここで、排日移民法で出口を失っていた日本は、渡りに船と考え全面的に支援したことも歴史的事実です。その支援額は当時の日本の国家予算に匹敵するくらいの大規模なものであり、これによって建国後わずか13年にして北東アジア最大の重工業の中心地が奇跡的に成功しました。

以上が前置きです。
その後、大東亜戦争の敗戦で、満州国を接収した毛沢東はかつて、日本に対しなんと言ったかご存知でしようか。曰く「戦後の満州は中国の重工業生産の9割を占めた。この遺産が中国を樹立した基礎となった。貴重な遺産を残してくれた日本に感謝する」と言って、丁重なるお礼を述べたのである。

時代が進み、ここ数年の過激な対日攻撃は反日教育の結果であるが、軍備を持たない日本の中国進出企業の財産をかすめ取る事が本音であると考える。これは上記の成功体験の記憶が指導部に残っており、これによって国内の不満を同時に解決できれば万々歳である。

尖閣列島の資源を巡る中国暴動の真意は、日本企業に打撃を与え、怯えを植え付けることによって、撤退するように仕向け、生産設備を奪取する事である。異質の国中国に進出するには、これくらいの覚悟を持って行くべきである。ところが今回の一連の事件発生で、進出を煽った関係者の責任はどうなるのでしょうか。答えは、想定外の事件として無責任を装う事でしょう。

このように考えると尖閣問題等はますますエスカレートしていきます。折しも11月下旬、空母艦上での離着陸に成功したと報道されました。いずれ空母3隻による機動部隊が完成します。機動部隊の完成には数年を要すると言われていますが中国の技術を侮ってはいけません。この機動部隊が尖閣列島を包囲したらどうなるのでしようか。自国民の血を流さないで米国が一方的に防御してくれるでしょうか。

自分の国は自分で守る覚悟がなくてどうなるのでしょうか。今、求められているのは覚悟なのです。
包囲されてから慌てふためいても後の祭で、愚者の選択です。
中国の成功体験は一党独裁関係が解消されない限り継続すると考えるべきでしょう。
日本の国防について今選択の時です。