張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

空回りしている経営理念

私は、数年前より尿道結石の治療に松本地方では有名な社会医療法人財団に六ヶ月に一回の割合で検査に行きます。今回は、この現場で起きている事実についてお話しします。

この病院の経営理念は院内の要所要所に掲示されていますが、理事長の挨拶がネットに掲載されており、これが簡潔な経営理念となっているので、以下にご紹介します。曰く「私達職員は、とらわれのない自由な発想の下に、積極的で前向きな行動を取ると共に、豊かな感受性と他を思いやる優しさを忘れに、職能を磨き、患者さんの視点に立って、安心できる医療を実現します」実に立派な経営理念で、安心して患者は回復に専念できることと思います。

ところが、治療を済まして、いざ支払となったとき、その待ち時間はおよそ一時間も掛かっているのです。現場の様子を見ていると、会計係と案内係は一所懸命動いているのが確認できます。番号受付に1名、支払窓口に5~6名、請求事務係りに5名ほど。明らかに動いていますが働いてはいません。無駄な経費が掛かりすぎで、これはシステムに問題がありそうです。

拡張工事と設備投資には積極性が見えますが、内部のソフトの充実については、今イチではないでしょうか。たかが窓口支払、されど窓口支払なのです。蟻の一穴にならなければと心配です。

患者の立場は弱い。しかし、立場は弱いが病院にとっては大切なお客様であるはずである。余りにも待たされたので、何時も混雑しているのかと質問したら、何の疑問を持たずにはいそうですと答える神経には恐れ入ってしまった。病院側の一方的な事務遅滞にも拘わらず超過駐車料金を支払うのは患者である。
過去において、この病院の患者満足度は全国トップテンに入った実績を持っていたのである。
入院から退院・支払まで一貫したサービスの向上こそが理念の実現と言えるのではないのか。経営理念に魂を入れてもらいたいものである。

これを他山の石とせず、我が社の経営理念の再確認と実践度をもう一度見直して見ましょう。作っただけの経営理念では殆ど役に立ちませんよ。

スーパー店内で一番イヤな時間帯をアンケートした結果をご存じですか。それはレジで長時間待たされることであると。当たり前ですよね。