張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

税と社会保障の一体改革の末路パート1

いよいよ野田政権は3月末に不退転の決意で、「税と社会保障の一体改革」の法案成立に向けて強硬姿勢を強めています。
この強硬姿勢の補助線として中村天風箴言集を参考にして法案成立の本筋について考えてみたいと思います。

箴言集第12より抜粋・・・「どんな事を為すにも力と勇気と信念とを欠如してはいけないが、その場合(調和)という事を無視せぬように心がけないと往々にして軌道を外れる」天風は(調和)が如何に大切であるかを説いている。曰く・・・例え力と勇気と信念を持って物事に対応するといえども(調和)という大切に事を無視すると言うことは絶対に許されないことである。これは「不完全の中に調和が絶対にあり得ない」と言う宇宙真理があるがためである。多くの人の中には、何かの目的の成就に向かって、力も、勇気も、信念も、充分にその心構えの中に申し分ほどあるのに、一向に良い成果を実現しえない人がいる。そうして、そういう人に限り、(調和)という大切な条件を無視して、ただがむしゃらに一途に、自己の存在のみをその全てとする無軌道的努力を敢えて為すのである。
要するにこうした人は、結局自己存在のみ重く考えて、自己以外にも人がいるのだという大切な事を重大に考えない結果、知らず識らずの間に、調和を無視してしまうがためである。するとその当然の帰結として、成就は夢と消える事になる。・・・引用終わり。

この箴言は昭和43年以前のものであるが、今日の野田政権の行く末を見事に言い当てている感がある。

今日、野田総理が野党時代の2009年に行った街頭演説と国会演説がインターネットの動画で流されて話題になっています。既に閲覧回数は50万回を突破していると言われています。概要を以下に転載します。

曰く。マニフェストの制度はイギリスから始まったものです。書いてあることは命がけで実行し、書いてないものはしないんです。とか、国家予算の12兆6千億円を蝕んでいるシロアリの巣は2万5千人の国家公務員OBが天下りしている4千5百の特殊法人である。このシロアリ退治なくして消費税を上げることは許されない。これは消費税率5%に相当する巨額なものである。と。

野田総理が言っている退路を断つと言うことの本来の意味は、第一にシロアリ退治、第二に議員定数の削減、公務員給与、議員歳費の削減並びに特別会計の一本化を期日を限定して確実に実行し、しかる後に国民に信を問う事が筋道である。

退路を断つという意味を意識的にはき違え、国民を無視した強行姿勢に不信を募らせている現実を理解してもらいたいものである。マニフェストに書いてない消費税増税の何の反省も無く行う姿勢に国民は怒っているのである。・・・以下はパート2で。