張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

本当のサービスとは

昨年末、松本市の駅前に大日本印刷を中核とした大型書店が出店した。提携先のジュンク堂書店が噂されたがふたを開けたら丸善の出店となった。

蔵書100万冊、地下一階、地上2階の売り場面積で3,500㎡。県下一の売り場と蔵書を要し圧倒される。蔵書が多いことは本好きの小生にとっては嬉しい限りである。

ところがである。これだけの売り場面積を要しながらレジは一階に一箇所あるだけである。常時10分~30分はレジで待たされてしまう。その間は羊が柵の中でおとなしくしているように長蛇の列。後ろに並んでいた親子連れがぐずっていたので、つい、何時もの癖で店員に、何故一箇所しかレジがないのか聞いてみた。
店員の答え曰く。3階全部を回ってもらい買い物を楽しんでもらいたいのこと。だから敢えてレジは一箇所にしたと。駅前なので通勤・通学が多い、列車の時間に追われながらのレジ待ちは精神衛生上良くない。本当のサービスを丸善は知っているのだろうか?

 本当のサービスとは我が社の都合を無視して、徹頭徹尾お客様のために尽くすことである。我が社の都合を前面に出すサービスは本当のサービスとは言えない。唯我独尊となり、知らず知らずにお客様を無視し、結果として売上低迷に陥り、赤字決算となってしまう。

お客様のためにするサービスとは何か。各階にレジを置くこと、これによって待ち時間の解消となるばかりではなく、エリアを小さくすることによって各階の店員が専門書の知識が豊富となり結果として対応が円滑となってお客満足度が向上する。

出来るならばワンフロアーに2~3箇所レジを置くくらいのサービスが欲しい。当然人件費などの経費が嵩むから困難と言うでしょう。でも、我が社の都合を押しつけているだけでは真のサービスは期待できない。蔵書100万冊を誇る前にお客様満足度一位を獲得する姿勢が欲しいものである。