張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

中小企業版「BCP」の活用について

最近、話題になっているBCPをご存じでしょうか。BCPとは(business continuity plan)の略語で、事業継続計画のことです。自然災害や大火災等の緊急事態に備える企業の危機管理の新手法です。

何故、話題になったのか。実は8月2日のテレビ朝日報道ステーションで紹介された事例があるからです。3.11大震災から既に5ヶ月が経とうとしているのに、政府の無為無策から依然として復旧・復興のめどが立たず、被災地は塗炭の苦しみを味わっています。このような大混乱の中で、震災後たった8日間で事業を再開し、震災前より業績が向上している企業が紹介されました。

何故、奇跡的な復興が出来たのかの問いに対し、経営者曰く「中小企業版BCP」を以前から研究し、今回忠実に実行しただけです。との答えです。

賢者は最悪の事態を想定し、楽観的に行動し、愚者は楽観的に考え、悲観的に行動すると言われています。災害発生時点で政府・東電・学者等は想定外の災害であると言い逃れの言葉が横行しましたが、最近では無視されています。想定外を想定することこそが責任者に課せられた課題であると言う根本的な理解が希薄であった証拠です。

8月3日の産経新聞では「千年に一度の巨大地震の世紀」になるかも知れないと警鐘を鳴らす記事が掲載されました。日本列島は巨大なプレートに乗っかっています。3.11地震のプレートのずれが他のプレートに影響し、修正する過程において地震が発生しやすくなっています。

経営者は大災害の発生だから仕方がないと諦めることは出来ません。なんとしても事業を再開するという強い信念が求められています。緊急時には気が動転し、冷静な判断が困難になります。だからこそ平時の今、対応策を作り、緊急時に備えることが不可欠ではないでしょうか。
このときに不可欠な資料が「中小企業版BCP」なのです。詳しいことは「中小企業庁ホームページ」を開きBCPとクリックすれば、運用指針から始まり、実例集まで具体的資料が掲載されていますので、是非、活用して下さい。
備えあれば憂いなし。