張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

スネークアタック

スネークアタックとはご存じのとおり、卑怯で卑劣なだまし討ち、の時に使われる言葉です。日本の真珠湾奇襲攻撃の時にルーズベルト大統領が言った言葉で、人口に膾炙されています。
あのとき、日本政府からの最後通牒を作戦開始ハワイ時間7時49分より30分前にハル長官に手交するよう指示されていましたが、仲間の送別会等で翻訳が遅れ、実際に手交されたのはハワイ時間8時50分でした。明らかに日本側の完全ミスでした。以後今日まで70年間、日本は卑怯でだまし討ちの国家として定着した感があります。

これほどの屈辱を受ける原因を作った国賊とも言うべき野村大使は、戦後勲一等旭日桐花大勲章を受章されています。戦後の研究から奇襲作戦に正統性があった事実が示されていますが、一度定着した評価は簡単には覆すことが出来ません。

さて、6月1週の政変劇は鮮烈でした。内閣不信任案は数の上では確実に賛成多数で可決され、解散か総辞職に追い込まれていました。そこで策を弄したのが管総理。辞任をほのめかすことによって賛成に回っている議員を反対に回らせて、不信任案を否決させ、しかる後に自身の政権延命策を弄する奇策を考え実行に移しました。
曰く、確認書には辞任の文字は書いてない。曰く原発事故の収束を待って道を譲りたい等。これでは原発事故収束を理由にして何時までも政権にしがみつく姿勢が国民の目に晒されてしまいました。特にトップ会談を反故にされピエロ扱いされた鳩山氏の怒りは強く、管総理をペテン師とまで言って蔑んでいる姿が国民の目の前で演じられ、これが決定打となってしまいました。

管総理はスネークアタックと言われようが自身の政権延命に固執しすぎた結果、かえって辞任時期を早めてしまい、最早効果的な対策も尽きてしまい、何時辞任するかが焦点となっています。「策士策におぼれる」のたとえのとおり、無能なリーダーでは未曾有の国難に対処することは不可能であることを、国民の7割近くが気付いているのです。

後生、最も無能な総理として評価されると以前のブログに書きましたが、歴史を待たず無能であることが証明されてしまいました。まもなく大震災から3ヶ月が経過しようとしています。この間、政治は具体的に復旧・復興のために何をしてきたのでしょうか。政争に明け暮れ、大震災を奇貨として政権延命に主力を注いだ結果、ペテン師として蔑まれ、己を見失った哀れな人間の退陣劇が始まりました。

国民から嘘つき呼ばわりされてしまえば、全ての奇策は通用しなくなります。まさか、6月2日まで得意満面であった策が、一日で反転し、我が身を滅ぼす勢力として逆襲してくるとは、さすがの策士も読めなかったのと言えます。正に「天網恢々疎にして漏らさず」ですね。
企業経営でこんなことを演じたら信頼関係がズタズタになってしまい、やがて市場から退場させられてしまいます。