張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

奇貨居くべし・・・自民党の復活はあるか?

「奇貨居くべし」とは「張子房塾2008年2月8日号」で解説しましたが、再度掲載します。出典は「史記」の呂不韋伝からで、現代意訳は「得難い好機を逃がさずに利用しなければならない」と言う意味に使われています。

10月31日の産経ニュースで、次期衆議院選挙の投票先として「自民党」とする回答が26.8%、「民主党」とする回答が24.2%で5ヶ月ぶりに自民支持率が民主党を逆転したと報道されていました。まさに政権奪取のチャンス到来と言えましょう。

しかし、現実はこの好機を最大限に生かす機運が全く見られないのはどうしてでしょうか。今の民主党政権自民党の敵失で獲得したもので、今回は民主党の敵失で好機到来というチャンスを王道に従い堂々と行うべきところ、まるでかつての野党の戦術で対処しようという小人の意図が見え見えである。これではかつての政権与党としての誇りすら感じられない。まさに貧すれば鈍する。の感がある。

曰く、最早国民の関心が低くなっている過去の問題、いわゆる小沢一郎元代表の国会招致問題「政治とカネ」について、応じなければ補正予算案に反対し、審議にも応じないという頑なな態度を取っている異常さである。

国民生活が危機に直面し、円高、株安、景気急降下で国民が苦しんでいるときに、党利党略の正当性のない審議拒否を行えばどういう結果を招くか考えたことがあるだろうか。今こそ小異を捨てて大同につく王道を実践して、自民党は大人になったと言われるくらい国民の信頼を勝ち取る好機であると言う認識があるのか。

小沢問題は既に裁判で決着することが決定しているのである。それにもかかわらずまるで検察官気取りで一国会議員の「政治資金規正法違反」を云々するようでは復活はあり得ないだろう。

本来「国会」とは国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関であり、法律を制定することが最も重要な役目である。その中には当然予算や財政に関する議決も当然含まれるのである。その本来の国会の使命を忘れ、国民から見れば些末な「政治資金規正法違反」について審議拒否までして国会を混乱に陥れて党利党略だけを前面に出す自民党の姿勢に国民はどう判断するのだろうか。こんな小人の集団に復活のチャンスは与えてくれないだろう。