張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

販売戦術の研究・・・拘りの一品

6月の始め「平城京遷都1300年際」を見学、改めて日本歴史の奥深さを実感して来ました。奈良の飛鳥寺に(飛鳥の蘇)と言われ、7世紀末から今日まで、その伝統製法を引き継ぎ、地域限定販売に拘っている乳製品があります。(飛鳥の蘇)は牛乳をゆっくりと特殊な方法で煮詰めたチーズの仲間の自然食品で、不老長寿の超高級食品で、大きさは固形石鹸ほどで価格は千円と高い。これを手に入れるためには奈良の飛鳥寺まで行かなければならないのである。これが購買衝動をくすぐり、今日まで延々と続いているのである。お酒のつまみに最適だそうですよ。奈良見学ではわざわざ(飛鳥の蘇)を手に入れるため電話予約し(飛鳥寺)まで買いに行くのです。

もう一つは私が20年近く愛用している(梅雲丹)という梅の果肉を練り合わせて造ったもので、古代の唐僧により筑前太宰府の国に伝えられた(仙人の不老食)として珍重された健康志向食品で、千年の歴史を耐えて今日に至っています。私は以前肉食が好物でしたが(梅雲丹)を摂取以降は、肉を食べたいという欲求がいつの間にかなくなり、現在は草食系の食事が中心となっています。「起き抜けに、何はともあれ、梅雲丹」の生活です。これを手に入れるには太宰府に注文するか、インターネットを利用する方法しかありません。しかも一個4,200円と高額です。

つまり、今日の大量生産・大量販売を自己否定し、一品に拘り続けたからこそ今日があるという現実を直視する必要も職種によってはあります。ただし、拘りの一品である以上、お客様の要求を満たす以上の品質確保が前提です。どこにでも手に入る商品は低価格志向になり、限定販売は業者が価格設定をすることによって高付加価値を手に入れることが出来るのです。

もう一つ。お客様に、なるほどそうなのかと言う納得を提供したり、我が社の思いを訴えたパンフレット等に工夫を凝らす必要があります。
業種によっては再発見の種になるのではないでしょうか。