張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

もしかしたら?

 陸・海・空、三軍の指揮権は内閣総理大臣が行使することになっていることはご存じのとおりです。国家の危機管理として最も重要な指揮権を持つ総理大臣が、過日、学べば学ぶほど「抑止力」が大切であることを知った。と言って大騒ぎになりましたね。過日、この件を取り上げて非難しましたが、少々納得がいかないので再考してみました。

鳩山総理は東大工学部卒、スタンフォード大学院を卒業の経歴を持っています。三軍の長で、高学歴の総理が、国民に向かって中学生でも解る「抑止力」問題をあえて取り上げ、無能ぶりを晒した裏には、総理の深謀遠慮が隠されていると判断すると腑に落ちます。

もし、有能な参謀が権謀術数(様々な計略を巡らし人を欺くためのはかりごと)を用いて、基地反対の世論を盛り上げ、この答えを持ってアメリカと交渉すればどうなるであろうか。アメリカの立場では日本国民の反対を押し切ってまで居座る意思はないことを明言している以上、一方的に強行に居座ることは困難であることを理解せざるを得ないのではないか。

総理が最初から原則国外移転、最悪でも県外移転と言っている意味が理解できる。
抑止力とは「行為の達成が困難、または代償が高く付くことを予見させ、その行為を思いとどまらせる力」と言われているが、即戦力の海兵隊が数千人だけで果たして抑止力たり得るのか。沖縄には海兵隊以外にも軍事基地があるので、海兵隊だけで抑止力云々は不自然であると考えられる。

既にアメリカの原案ではグァム・テニアン移転構想があると言われている。
本質は、基地反対を突きつけたとき、日米同盟の行方がどうなるか。それでも抑止力として機能するように国益を考えて交渉するのが本来の外交交渉ではないでしょうか。もしかしたら最も優れた深謀遠慮の総理かもしれない。頑張れ鳩山。