張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

仮説の検証 「塩」は健康にとって有害なのか

世界一の長寿国はご存じのとおり我が日本です。日本の中で長寿県は長野県であることは定説となっています。則ち、長野県は世界一の長寿県なのです。

ところで、「塩」の摂取が健康に良くないという風説が相変わらず流れているのはご承知のことと思います。果たして本当でしょうか。間違った報道を信じて、「塩」の摂取を極端に減らすと、人間が本来持っている免疫力が落ちてしまい、病気に罹りやすくなることを知って貰いたいのです。
近代医学が高度に発達した今日、毎年、国の医療費が増加し、最近では35兆円を超えていると言われています。本来ならば病気は年々減少するはずなのですが、おかしいですね。私はこの原因の一つに、異常なまでの「塩」悪玉論が横行していることであると考えています。

かつて、専売公社で取り扱っていた「塩」は塩化ナトリュウム99.7%の人工塩でした。これは本来の塩ではなく塩もどきなのです。この化学塩を摂取すれば高血圧の原因になる有害物質なのです。しかし、今や「塩」の自由化によって、世界中から良質な「自然塩」が入手できます。この「自然塩」は生物に不可欠なミネラルを豊富に含んでいるため安心して自由に摂取できるのです。

平成22年4月15日日経新聞夕刊に「食塩の購入量、東北・北陸が突出」というタイトルで食塩購入量の県別ランキングが載っていました。年間購入量のトップは青森県の4,571グラム、長野県は4番目で3,681グラム、最も少ない県が奈良県の1,538グラム、次いで兵庫県の1,626グラムです。
青森県は最も摂取量の少ない奈良県に対し、驚くなかれ3倍の摂取量なのです。
健康のバロメーターは一般的に寿命で表しますが、全国で4番目の摂取量の長野県は男子平均79.84歳、女子平均86.48歳で全国一の長寿県であり、奈良県の三倍摂取量が多い青森県の男子寿命は76.27歳、女子寿命は84.80歳、摂取量最低の奈良県の男子は79.25歳、女子は85.84歳で、年齢差はほんのわずかです。「塩」摂取量と健康には何ら因果関係がないことがデーターで証明されたのです。

世界的に見ても、日本の摂取量は4,500グラムとトップクラスですが平均寿命は82.3歳と世界一、アメリカは3.000グラムで平均寿命77.9歳で29位、韓国は4.400グラムで平均寿命はアメリカ並み、ジンバブエの摂取量は2,993グラムで平均寿命40.9歳。これからも解るように「塩」の摂取量と健康とは因果関係がないことが理解できます。
長寿は「塩」の摂取量とは関係なく、所得の高い国ほど寿命が長く、低所得の国ほど寿命が短いと言う傾向が見られるのです。「塩」は免疫力を高める必須食品なのです。