張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

現代版大阪夏の陣だよ

 過日、訪日したオバマ大統領が、14日に天皇、皇后両陛下と面会した際に深々とお辞儀したことが[低姿勢すぎる][米国の大統領として不適切]として、複数の米国メディアや共和党員から批判を浴びていることはご存知でしょう。これは明らかに日米両国の分断やオバマ大統領を貶めるための戦術である。

 この手法と同じことが慶長20年(1615年)5月に、大阪夏の陣として最終決戦が行われた。徳川家康は政権奪取のため、豊臣政権を潰すための対策を練っていたところに、豊臣方で方向寺大仏殿を完成させ、その梵鐘の祈願文に「国家安泰・君臣豊楽」の文字が刻まれたことを知った家康は「国家安泰」は[家康]の文字を2つに切って徳川家を呪うものであり、[君臣豊楽]は豊臣家が再び君主になろうとしている意図を秘めたものであると言いがかりをつけて、無理矢理戦争に引き込んだものであることはご存知の通りです。

 ある意図を秘めて行われる報道には注意が必要です。
 敗戦直後、昭和天皇マッカーサー元帥を訪問した時の写真では、昭和天皇はモーニング姿であるのにマッカーサーはノーネクタイでしかも両手は後ろ、敗戦国の日本ではどうすることもできなかった。

 あれから64年が経ち、日米両国はようやく対等関係を結ぶ機運が高まりつつあり、それを十分認識しているからこそ、(郷に入っては郷に従え)の喩えどおり、世界に例をみない万世一系天皇陛下に対し、ごく自然に深々と頭を下げたものと理解できる。これに対して米国の威信に関わると称して貶めようとしている姿勢は、相変わらず日本属国論を捨てきれないメディアや政敵の共和党である。

 民度の高い日本の態度は、オバマ大統領のお辞儀に共感するが、米国内の批判には、いたずらに敵意を向けず無視する姿勢で、相手にしない度量が求められる。現代の大阪夏の陣は失敗である。