張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

何か変だよ予算編成

 民主党政権になって来年度の予算編成作業がたけなわで、毎日マスコミで報道されているが、違和感を持っているのは私だけだろうか。
 報道によると一般会計の予算について「事業仕訳け」を行い、該当部門から数百億円を削減したという報告ばかりで、諸悪の根源である「特別会計」にメスを入れている様子が無く一般会計90兆円前後に対する解決策ばかりが問題視されている。

 政権発足以来日程が足りずに手を付けていないのであれば、その理由と工程表を国民に知らせる義務は有ると思うが、一向にその気配がないし、マスコミも問題視していない。

 民主党のマニュフェストによれば、国の総予算207兆円を全面的に組み替え、税金の無駄遣いと天下りの根絶を約束したはずで、この中で、特別会計独立行政法人公益法人をゼロベースで見直すと宣言し、実質的に天下り団体となっている公益法人は原則として廃止する。と明言している。

 金融恐慌の煽りで税収は40兆円を下回ると言われ、90兆円規模の予算に対し、50兆円を国債で賄う方針であるが、あまりにも過度な国債依存は危険である。

 月刊誌「選択」の発表によれば、特別会計には積立金が195兆円、剰余金が42兆円実在すると発表している。将来に不安を残す国債に依存することなく、特別会計にメスを入れることこそが急務と言える。

 何故、国民は民主党政権を選択したのか。その命題に答えが出なければ、4年後の政権は極めて流動的となることを肝に命じ、勇気を持って特別会計に踏み込み、安易な国債依存からの脱却を計ることが不可欠である。

 政権発足以来、その新鮮さに国民は期待と不安で見守っている中で、マニュフェストに対する確実な実行力こそが唯一の支持基盤であることを忘れないで欲しい。
 国民が期待しているのは一般会計予算以上に諸悪の根源である「特別会計」を絶ちきることなのである。