張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

事業成功の秘訣は定義づけにあり

 定義の意味・・・広辞苑より・・・概念の内容を限定すること。則ち、ある概念の内包を構成する本質的属性を明らかにし、他の概念から区別すること。ちょっと難しいですね。それでは具体例で説明します。

 鉄道業の定義は一般的に安全・正確・廉価で人や物を運搬することと理解されています。時代が変化してくると同じ定義の範疇に同業者ばかりでなく、航空機業界や自動車業界などの異業種の参入があり、競争は激化し事業が衰退している現象はあちこちに見られるとおりです。

 ところが定義を原点から見直すことによって見事に事業を成功させている事例があります。従来の鉄道業の定義を「楽しく、快適に過ごす癒しの実現で思いで作り」を原点とした(ジョイフル・トレイン)の復活です。
 (ジョイフル・トレイン)の歴史は古く昭和35年に誕生していますが、今日、ゆとりを求め車内観光体験や列車を下りて地元で実施する観光体験がもの凄い人気です。中でも「リゾートしらかみ」や「キラキラうえつ」が人気が高く日本海側の席は予約が取れない状態が続いているようです。

 定義をキチンと創ることによって従来にない全く新しい発想が可能となり、それが独自性を生んで、価格設定が自分で出来ることから価格競争に巻き込まれる事なく事業は安定成長出来るようになります。
 そうです。価格以外にお客様に提供できる付加価値を持っているからです。定義付けが如何に事業経営に不可欠であるかがお解り頂けたと思います。

 もうお解りですね。我が社の定義付けとは「経営理念の確立」に他なりません。我が社は何のために存在しているのか。我が社はお客様に何を提供するために存在しているのか。と言う原点復帰が不可欠なのです。

 デリバティブと言う時限爆弾を抱えた景気回復には常に危険が伴っています。起死回生のチャンスを生かすには「定義づけ」が最適であることを理解して、即実行すべきでしょう。時は待ってくれませんよ。