張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

理念を忘れたカナリヤ達

 国家の存立意義は国民の「生命・財産・安全」を守ることであることはご承知のとおりである。
 ではこの国家を運営しているのは政権与党である自由民主党で、その理念は6項目で構成され、第1項で、我が党は、全ての人々の人格の尊厳と基本的人権を尊重する、真の自由主義・民主主義の政党である。
 第6項で、我が党は、政治は国民のものとの信念の元に、都市・地方の幅広い支持の上に立つ国民政党である。(2,3,4,5項は省略)として、方針を発表している。

 一方、民主党の理念は、自由で安心な社会を目指して、を基本方針として発表している。
 与党も野党も一致団結して「理念」を理解し、行動していたならば今頃は世界一幸せな国家になっていたはずである。

 現実はどうか、先ず与党。自分たちが最適として選んだ総理大臣を、事もあろうに1年足らずで引きずり下ろす醜態を3度に渡って行い、自分たちの不明を全く恥じないで、党利党略に明け暮れ、100年に一度と言われる経済危機に対して断固として実行するという姿勢が全く見えず、全てを野党の反対でダメになると言う姿勢が強く、どうでも良い戦術的なチマチマしたことに勢力を使って、政権与党としての責任が全く感じられない。

 一方の民主党については、政権与党の敵失で追い風が吹いているが、現実は政争の具にしている傾向が目立ちすぎる。
 経済危機を突破するには一日でも早く新年度予算及び追加予算を確定させ、極度に疲弊している国民の安心を引き出すことが先決である。今、民主党に求められるのは「小異を捨てて大同につく」精神で、政権与党を説得する姿勢を国民に向かって示すべきである。

 そうでないと、いくら追い風が吹いているとはいえ、かつての社会党の如く反対だけの政党に成り下がり、国民の信頼は決して得られないという現実を理解して貰いたい。今のままでは両党とも国民を不幸にするために政治をしていると言われても仕方がない。最大のチャンスをどう活かしきるか、「理念」の原点に返り、実行できた党が政権を担うべきである。
 折角、素晴らしい「理念」を掲げている以上、議員全員が原点に返った政治を実行して貰いたい。
 企業がこのような状態ならば、即市場から退場させられてしまうほど現実は厳しいのである。