張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

銀行借り入れのコツ

 政府は緊急経済対策の一環として、緊急保証枠20兆円、経営環境変化資金(セーフティーネット貸し付け)として10兆円の枠を設定して景気対策に乗り出していることはご承知のとおりです。激変する経営環境の中で我が社の存続を図るために今必要なことは資金の確保です。従って、経営者はなりふり構わずこの資金対策を活用すべきです。

 次に一般的な銀行借り入れのコツをご紹介します。

 今までは資金が不足してくると過去の実績から返済計画等の資料も提出せずにどうにか対応して貰っていたのが実情でした。しかし、経営環境が一挙に縮小し、不安心理が蔓延している状況下では銀行の対応は当然厳しくなってきます。
 こんな時に資金繰りが苦しいから貸して欲しいと頼んでも従来のように対応はしてくれません。何故ならば、貸したお金が返ってこなくなることを心配するからです。

 発想の転換をしましょう。貸したお金が返って来るように仕向ければ銀行は対応してくれるのです。銀行が安心できるように説得することです。何だそんなことかと思われる経営者もいると思いますが、現実は殆ど実行していないのです。

 安心させる方法は、第一に我が社は何のために存在しているのかの意志表示を明確にすることです。これは「経営理念」ですね。第二にこの経営理念を実現するための「経営方針」、この経営方針を実現するための具体的な数字を使った「経営計画」を作成し、経営者自らが説得に当たれば効果はてきめんです。何故か、そんなことをやっている経営者が少ないから目立つのです。これが効きます。貸せる方にすればこんなに安心できる方法はないからです。

 激動する今日だからこそ、原点に返って見つめ直す必要があると考えます。これが究極の銀行対策なのです。