張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

タブーに挑戦した男 参議院議員尾辻秀久

 先週の参議院参議院議員会長である自民党尾辻秀久氏が今まで聖域とされてきた「規制改革会議」の廃止を訴える論陣を堂々と行っていたことはご存じでしょう。

 日本の「規制改革会議」は、今や世界金融恐慌の原因を作った「新自由主義経済学派」の流れをくんだアメリカの日本に体する「年次改革要望書」が発端である。

 聖域なき構造改革の目的は、行政改革が中心のはずであったが、アメリカの数次にわたる改革要望書で次第に民間の市場開放に移行され今日に至っている。
 「改革なくして成長無し」のスローガンの元では正面切って反対することは「守旧派」のレッテルを貼られ議員生命まで奪われかねない状況であった。

 しかし、無制限な「新自由主義経済学派」の横行はやがて「賭博資本主義」とまで言われるまでに拡大し、挙げ句の果てに昨年崩壊、世界恐慌の引き金を引いてしまった。

 日本の「規制改革会議」は、改革原理主義とまで言われ、何が何でも改革すると言うイデオロギーの巣窟になっている感がある。日本の伝統的な風土を全く理解せず、相手の立場を全く理解しようという姿勢もなく改革路線を強引に進めた結果は明らかである。福祉分野の崩壊、医療分野の崩壊、労働分野の崩壊、日本精神の崩壊等々。

 今、「かんぽの宿」の一括譲渡でオリックスが問題となっている。これは07年3月に一括譲渡した内1万円の評価額が社会福祉法人に6,000万円で譲渡された事が発端である。国民の財産を二束三文で取得し、これで暴利を得る行為に国民は怒っているのである。

 オリックスの宮内氏はかつて小泉内閣当時「規制改革議長」を歴任している。当時ホリエモンの指南役とまで言われたが、実は議長権限をフル活用して自己利益の増殖に走っていたことが講談社発行の「小泉規制改革を利権にした男」という本で暴露されているのである。

 電力自由化を謳いながらアメリカの「エンロン」の日本法人を密に設立し事業展開を諮ったのもオリックスである。利権が隠されていると感じ取った鳩山大臣の勇気ある行動と尾辻代議士の行動を一国民として応援したい。