張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

景気と消費税の増税案

 「景気」とは取引などの経済活動の状況を言い、景気の「気」とは心の動き、状態を指す言葉と言われています(広辞苑より)

 今日、アメリカ発の金融破綻で実体経済は極度に悪化し、先行き不透明感が不安心理を増幅させ暗いムードが蔓延しています。100年に一度と言われる激変の中で、政府自らが不安心理を煽るような政策を実行しようとしています。閣議決定したから3年後には消費税率を上げる付帯決議を強引に通す姿勢です。

 本来、国家は国民の不安心理を一掃するため、グランドデザインを明確にし、具体的な行動をもって国民を誘導すべきである。ところが現実は不安がピークに達しているときに増税案を出す始末である。これは国民感情を全く理解していない証拠であり、支持率低下原因の一つになっている。
 消費税の増税は、諸悪の根源である「特別会計」を国民の納得いく方法で解決してから実行すべきである。何の手も打たず増税を強行すれば、歴史は最後の将軍と言うかも知れない。

 国民は猿ではない。「朝三暮四」について。
 朝三暮四とは、中国の春秋時代、猿好きの狙効と言う老人の話が出典です。
 猿が増えて家計が苦しくなったため、飼っている猿に与える餌を減らそうと考え、狙公は「これからは餌を朝に三つ、暮れに四つやる」と言ったが、猿が少ないと怒ったため「朝に四つ、暮れに三つやる」と言い直したところ、猿はとても喜んで承知したという故事から来ています。これは結果は同じなのに表面的な利害にとらわれて言う言葉として人口に膾炙されています。

 今、国民給付金を2兆円上げるから、三年後に消費税を上げて貰いたい、と言って国民の7割近くが反対している国民給付金を支給しようとしている。これはまるで「朝三暮四」の世界ではないのか。私達は猿ではなく人間なのです。
 景気対策と言うならば゛もっと効果的な研究開発だとか、教育投資だとか、失業対策等々に支出すべきである。歴史的に見て、ばらまき政策は末期症状の典型であることをお忘れなく。
 もし、企業経営者がこんな杜撰な事をしたならば、即市場退場になってしまう。常軌を逸した行為と言える。