張子房塾

経営者の皆様を対象に経営塾を開設しました。今までの経験を中小零細企業経営者支援に全力投球します。

何故、町の電気屋さんが無くなったのか

 かつては、何処の町に行っても電気メーカーの看板を掲げた家電店が多数存在していた。今では大型店に押されて倒産や廃業で、殆ど姿を消してしまっている。時代の流れと言って解決する問題ではない。

 本質は、お客様の潜在需要に対して敏感でなかったことや、我が社の経営データーを生かし切れないでいたことである。これらを棚に上げて、業績不振の原因を外部の要因にしてしまった事にある。
 曰く、大型店が低価格で販売しているので太刀打ちできないとか、品揃えが豊富で太刀打ちできないとか、今のお客様はドライで昔のように買ってくれない等々。これらには決定的な間違いが存在することに気付いていない人が多いのである。
 自分は本来どのようにお客様に接しなければならなかったのか、と言う姿勢が殆ど見られなかったのが本当の原因であったのである。
 例えば、家電製品は一年間無償サービスが付いているにも拘わらず、売りっぱなしで、売却後のフォローを殆どしていないとか、家電を設置するとき家の中に入る際にどんな家電が設置され、メーカーは、年数はどうなのかというデーター管理に対する姿勢が無いとか、お客様管理のための資料がありながら何時、何を何処へ売ったか等をデーターベースとして活用してないとか、およそ経営に対する姿勢が杜撰であったことが原因である。
 販売店がこのような姿勢でいると、お客様は当然安くてサービスの良い大型店に流れるのは自然現象である。
 ところが、町の家電店で年商5億円も上げているところが東北地方にあることが雑誌で紹介された。どうすればお客様に買って貰えるかという命題を徹底追求した結果、ご用聞きが生き延びる秘訣であると気付き、実践した。今では家電ばかりでなく、あの店に行けば何でも解決してくれるという評判をとり、好業績を上げているのである。
 経営は、環境適応業と言われているが、その前に我が社の理念が不可欠であることを理解しましょう。